補助金クラウドが支える物流企業の挑戦 大規模成長投資補助金を活用した成長戦略

 

物流業界を取り巻く環境が大きく変化する中、建設費・人件費の高騰という逆風を乗り越え、成長のために果敢な一歩を踏み出した企業があります。今回ご紹介するのは、山口県下関市を拠点に事業を展開し、新たな倉庫建設に挑戦する株式会社松岡。プロジェクト開始を支えたのは、「大規模成長投資補助金」という新たな支援策と、それを最大限に活用するための補助金申請支援機関・補助金クラウドとの出会いでした。

 

「40億円かゼロか」というシビアな挑戦をどう乗り越えたのか、そして補助金活用に至る背景から、社内外に起きた変化、そして今後の展望まで、株式会社松岡の取締役(兼社長室室長)を務める、松岡敬三さまにしっかりお話を伺いました。

高騰する建設費を乗り越える 成長への一手として選んだ大規模成長投資補助金の申請

 

補助金クラウド編集部:

今回、大規模成長投資補助金を申請した背景・理由について教えてください。

 

松岡さん:

弊社は物流事業を手がけており、大阪府堺市に保有している土地に新たな倉庫の建設を計画していました。しかし、その頃に建設費や人件費が急激に高騰したことに加え、堺市の開発ルールによって、隣接する土地の開発工事が完了しないと倉庫の建設に着手できないという制約があり、プロジェクトがしばらく足踏みしている状況でした。

 

そうした中、三菱UFJ銀行さんから大規模成長投資補助金をご紹介いただいたのと同時に、一般社団法人日本冷蔵倉庫協会からも、同補助金のアナウンスがありましたが、新設されたばかりの補助金ということもあり、社内ではまだ詳しい情報が掴めず、一時的に検討を保留していたんです。

 

しかし、その後銀行から直接詳細なご説明をいただいたことで、補助金の活用が事業の前進につながると判断し申請を決意しました。

 

補助金クラウド編集部:

なぜこのタイミングで補助金の申請を決断されたのでしょうか?

 

松岡さん:

2024年の初めに、社長から営業倉庫の新設意向、つまりプロジェクト開始の意向が発表されました。最初は資金的に厳しい状況になるかもしれないけれど、それでも倉庫の建設を進めるという決定が下されました。今後、建設費や人件費が下がる保証がないこと、むしろ上昇し続ける中で、早めに倉庫を建てて競争力を高める方が企業にとって有利だと考えたんです。

 

そのような中、大規模成長投資補助金の情報が入り、もし採択されれば営業倉庫としての運営が十分に見込めると判断し、補助金の申請を決断しました。

40億円かゼロか 大勝負を支えた補助金クラウドとの出会い

 

補助金クラウド編集部:

今回、大規模成長投資補助金の申請において、自社で申請するのではなく、外部に申請支援を依頼した理由はなんでしょうか?

 

松岡さん:

弊社の場合、もし補助金が採択されれば40億円を受け取れる計算であった一方、採択されなければゼロという、まさに「40億円か0円か」の非常にシビアな状況でした。また、補助金の申請に対する意向が固まったときには、すでに申請書類の提出期限まで1ヶ月という非常にタイトなスケジュールでした。

 

こうした背景から、自社だけで手探りで進めることへの不安は大きく、確実性を高めるためにも優秀な方々の力を借りたいと考え、外部の申請支援を受けることにしました。

 

補助金クラウド編集部:

その中でも補助金クラウドに支援を依頼したきっかけや理由はなんでしょうか?

 

松岡さん:

きっかけは、三菱UFJ銀行さんからの紹介でした。金融機関からの紹介ということで一定の安心感はあったものの、先ほどもお話しした通り補助金の採択可否によって「40億円か0円か」という非常にシビアな状況であったため、不安が大きい中で「まずは契約してみよう」という思いでスタートしたのが本音です。

 

そのような中、契約締結の翌日には早速第1回目の打ち合わせが行われ、そのスピード感には本当に驚きました。また、弊社の業界や事業のことも非常によく勉強してくださった印象で、打ち合わせの際の会話もスムーズに進みました。

 

さらに、実際に東京でお会いした際も、迅速かつ丁寧な対応をしていただき、とても頼もしく感じました。不安の多い状況で、こうしたスピーディーかつ的確なご対応をいただけたことで、大きな安心感につながり、支援を依頼する決め手となりました。

リモートでも“距離を感じさせない”安心感 潜在ニーズまで拾う補助金クラウドの伴走力

 

補助金クラウド編集部:

申請支援において補助金クラウド担当者とはどのようなやりとりをされましたか?

 

松岡さん:

まるで「松岡という会社を丸裸にされた」かのような、徹底的かつ細やかなヒアリングややり取りが続きました。

 

実際に、東京にある倉庫内の様子を見に来ていただいたり、取引先との関係、さらには社内データに至るまで、弊社のあらゆる情報を共有させていただきました。その結果、私たちの会社について100%理解していただけたと感じています。また、そうした情報や数値をしっかりと咀嚼し、提出資料として的確に落とし込んでいただきました。

 

専門的な領域に関しても深く理解して取り組んでくださった点が非常に印象的でした。

 

補助金クラウド編集部:

そのようなやりとりの中で、補助金クラウドの申請支援を受けて特によかったと思われる点はありますか?

 

松岡さん:

実務面については非常に満足しており、結果にもつながったと感じています。しかし、それ以上に「安心感」が大きかったですね。たとえば、どのような資料を作成すればよいか、どのようにプレゼンテーションの準備を進め、練習すれば良いかまで。補助金クラウドの支援を通じて、「他社よりも一歩リードできるのではないか」という安心感を持つことができました。

 

もちろん、社内だけで申請しても採択された可能性はあったかもしれませんが、取り組み方や精神状態はかなり違ったと思います。

 

補助金クラウド編集部:

たしかに、プロと一緒に取り組むことによる安心感は大きいですよね。以前、担当者の方がすぐに駆けつけて、スピード感を持って対応してくれたというエピソードも伺いました。そういった対応も安心感につながったのではないでしょうか。

 

松岡さん:

本当にその通りです。Staywayの働き方はリモートワークを採用していると伺っていましたが、それを感じさせないほど、下関のセンターにも東京のセンターにも頻繁に足を運んでいただき、申請締め切りの直前でも時間を作って駆けつけてくれました。単なるリモートでの完結ではなく、必要に応じて何度も対面で対応していただき、とても柔軟に支援していただきました。

 

やはり、直接会わないと詳細な話ができないこともありますからね。メールやWebでのやりとりが中心の支援機関も多い中、補助金クラウドの支援は潜在的な課題やニーズまでしっかり拾い上げてくれました。たとえば、食事の場でふと話したことまでしっかり汲み取ってくれたり、電話でもちょっとした会話の中からこちらの想いを引き出してくれたこともありました。

補助金採択がもたらした社内の変化と社外からの注目

 

補助金クラウド編集部:

採択が決定されたとき社内にはどのように報告し、従業員からはどのような反応が得られましたか?

 

松岡さん:

補助金が採択されたことは、まず社長から管理職を集めた会議の場で正式に共有されました。その後、各センターごとに従業員を集めて、補助金が採択されたこととこれに伴う賃上げについて発表しました。その時は現場から喜びの声が上がり、全体的にポジティブな変化を感じました。

 

一方で、課題も見えています。というのも、今回の賃上げは2027年から段階的に7%上げていく計画になっており、そのベースとなるのが2026年の給与額です。今年や来年の昇給は、一般的な範囲にとどまる見込みで、大幅な賃上げはすぐには難しい状況です。そういう意味では、「すぐに大きな変化がある」というわけではないので、そこをどうやって従業員に丁寧に伝えていくか。ここが今後の大きな課題だと感じています。

 

補助金クラウド編集部:

御社が補助金に採択されたことで金融機関や同業他社など、社外からはどのような反応がありましたか?

 

松岡さん:

今回の大規模成長投資補助金では、山口県内で採択されたのは弊社だけだったこともあり、金融機関からも「ぜひ話を聞かせてほしい」という声を多くいただきました。また、同業他社の中にも申請を出していた会社は多かったのですが、弊社が採択されたことで業種を問わず「一度詳しく話を聞かせてほしい」といった声をいただくこともあります。

 

最近発表された大規模成長投資補助金の公募を見ると、物流系や食品系の企業の申請が特に増えている印象です。弊社の採択事例を参考にして、「うちもチャレンジしてみよう」と考えている企業も少なくないかもしれません。私たちの取り組みが、そうした企業にとってひとつのロールモデルになれれば嬉しいですね。

採択後の交付決定も一貫して支援 「一番早い交付決定」を実現した補助金クラウドとの連携プレー

 

補助金クラウド編集部:

大規模成長投資補助金の採択後の業務を教えてください。

 

松岡さん:

補助金の採択後、特に印象に残っているのは、交付決定までの手続きが非常に大変だったことです。正直、採択された時点でゴールだと思っていましたが、実際にはそこからがスタートで。交付決定に必要な資料を集める作業が申請のときよりもずっと大変でした。

 

それに、交付決定が下りないとプロジェクトを進められないんですよね。その一方で、建設自体は2026年末までに完成させなければならない。スケジュール的にかなりタイトだったので、建設会社さんにも「補助金の決定がまだなので少し着工を待ってください」とお願いして、予定していた8月の着工を延期してもらっていました。

 

6月21日に採択通知をもらってから、実際に交付決定が下りたのが10月初旬。そこまでの約3か月間は、ほぼ毎日のように補助金クラウドさんと一緒に交付決定に向けた準備を進めていました。その中で無理なお願いをすることも多かったと思いますが、それでも本当に親身に、手厚く支援していただきました。そのおかげもあり、交付決定のスピードは非常に早く進みました。事務局の方からも「松岡さんがダントツで早かったですよ」と言ってもらえたぐらいです。ただ、それでもやっぱり「もし建設が間に合わなかったら補助金を返さなきゃいけない」というプレッシャーが大きく、気の抜けない日々でした。

 

補助金クラウド編集部:

補助事業の遂行において、現在取り組まれていることがあれば教えてください。

 

松岡さん:

常に補助金のルールに則って進めたい、という思いがあります。知らないうちにルールから逸脱していた、ということが絶対にないようにしたいので。そのためにも、自分の先入観は一度捨てて、少しでも疑問や懸念があれば、その都度事務局に問い合わせるようにしています。

 

とはいえ、正直、何をどう進めればいいのか分からないことも多く、すべての作業に手探りで取り組んでいます。特に、今回は新しいタイプの補助金ということもあり、制度や運用の詳細を確認しながら進める必要があります。そのため、事務局とも密に連携を取りながら、丁寧にひとつひとつ確認しながら進めています。

「挑戦」を原動力に!働きやすさと成長を両立する企業へ

 

補助金クラウド編集部:

今回、補助金の採択を受けて、今後目指していく企業像や取り組みについて教えていただけますか?

 

松岡さん:

当社の社是である「挑戦・変革・信頼」は、常に私たちの事業活動の根幹にあります。今回取り組んだ倉庫の建設も、まさにその「挑戦」の一つです。今後もこうした「挑戦する姿勢」を大切にしながら、弊社の柱である物流事業と食品事業の連携をしっかり高め、企業としてさらに成長していきたいと考えています。

 

また、今回の大規模成長投資補助金の採択は、弊社の従業員にとっても非常に大きな意味を持つものだと感じています。従業員の賃金アップの実現に向けた後押しとなり、今後は業界の中でも給与水準の高い会社に成長すると思います。ただし、私たちが目指すのは給与面だけではなく、社員にとって総合的に「働きやすい」と感じてもらえる環境づくりを進めていくことです。

 

特に近年では、人材の確保が難しくなっており、既存のセンターでさえ人が集まりにくい状況です。新設センターでは50人以上の人員を一から集める必要があり、前もって採用活動を計画的に進めなければなりません。

 

そのためにも、競争力を一層高め、ビジネス自体をさらに大きくしていく必要があります。これからも常に前向きに挑戦を重ねながら、社員・取引先・地域社会とともに成長していく企業でありたいと考えています。

補助金は企業成長の強力な武器 プロの力を借りて前向きな挑戦を

 

補助金クラウド編集部:

現在、補助金活用を検討している方や中堅・中小企業者へ、補助金申請を経験したからこそ伝えておきたいことやアドバイスはありますか?

 

松岡さん:

補助金申請を検討されている方にお伝えしたいことは、「補助金は会社の成長にとって非常に心強いサポートになる」ということです。今回のプロジェクトでも、補助金を活用したからこそ建設の見通しが立ち、センターの建設に向けて大きく前進することができました。

 

補助金は上手く活用すれば、確実に事業の成長につながりますので、ぜひ積極的に活用していただきたいと思います。ただ、補助金には非常に多くの種類があり、自社に本当に合ったものを見つけるのは難しいです。私たちもWeb上の断片的な情報に振り回されてしまったことがありました。

 

そういった経験から、やはりプロに頼れるところはしっかりと頼るべきだと感じます。第三者の目線からアドバイスをもらうことで、自社に最適な補助金が見えてくることもありますし、結果的にスムーズに進めることができます。外部の専門家の支援を受けることで、申請のハードルもぐっと下がります。

 

補助金は、企業の規模を一段引き上げるチャンスを与えてくれるものです。検討中の方は、ぜひ一歩踏み出して、前向きにチャレンジしてみてください。

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https://share.hsforms.com/1EaJ_EGFDQs-DShib_Fc2-gbys1v

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