リソースの限界と属人化からの脱却 日本経営が補助金クラウドで築いた、 組織で対応する設備投資支援の仕組み
税理士法人日本経営は、会計・税務をはじめ、人事・経営のコンサルティングなど幅広いサービスでお客様を支援しています。その中で補助金支援には、繁忙期の「リソース不足」と、支援業務が特定の担当者に偏る「属人化」という課題がありました。
本記事では、税理士法人日本経営 トータルソリューション事業部 副部長・志村さんと、チームリーダー・西村さんへのインタビューを通じて、補助金クラウドの外部委託・チャット相談・検索機能などのサービスをどのように組み合わせて、実際の業務に活用しているのかをご紹介します。あわせて、社内向けの「設備投資支援サイト」の開設をきっかけに社内からの補助金相談が増え、組織として設備投資支援に取り組む体制が整うまでの道のりをひも解きます。
「リソースの限界」と「属人化」 繁忙期に補助金支援を断らざるを得なかった導入前の課題
補助金クラウド編集部:
まず、補助金クラウドを導入される前、補助金支援の業務でどのような課題や悩みを感じていらっしゃったか教えていただけますか。
志村さん:
導入前の大きな課題は、一言で言うと「リソースの限界」と「属人化」でした。私たちの事務所には繁忙期があり、中間決算や通常の決算期、確定申告のシーズンにおいては、どうしても通常業務で手一杯になってしまいます。その時期に補助金支援のご依頼をいただいても、十分な対応が難しく、ご期待にお応えしきれないことがありました。
すべてに対応しようとすると書類作成が大きな負担になり、担当者が無理をして乗り切るしかない状況でした。また、難易度の高い案件は対応できる担当者が限られるため、受けられる案件の数にも限りがありました。
補助金クラウド編集部:
繁忙期のリソース不足と、ノウハウの属人化が重なっていたのですね。情報収集の面ではいかがでしたか。
志村さん:
情報収集もかなり大変でした。当時は主に経済産業省のサイトをもとに調べていましたが、ほかの省庁や各自治体の独自の補助金まで探すのは難しく、いくつものサイトを行ったり来たりして調べるのに、とても時間がかかっていました。
西村さん:
情報収集は週1回ほどのサイト確認が中心でした。社内から問い合わせがあって初めて、複数のサイトを調べて回答するという、担当者個人の調査に頼った運用です。そのため、最新情報を自分たちから、タイムリーにお客様へお届けする仕組みがありませんでした。
「外部委託」という選択肢が決め手に 日本経営が補助金クラウドを選んだ理由

補助金クラウド編集部:
そうした課題がある中で、補助金クラウドに関心を持たれたきっかけや、導入の経緯を教えてください。
志村さん:
導入の一番の決め手は、先ほどのリソースの問題を解決する手段として、御社に業務を「外部委託」できる仕組みがあったことです。自社で対応しきれないときに、専門家である御社へ業務を切り分けてお願いできる。この選択肢を持てることは、リソース管理の面でとても魅力的でした。
実際に、「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金について問い合わせがあったが、締切まであと2週間しかない」という相談を受けたときや、自社ではあまり経験のない専門性の高い補助金の相談を受けたときにも対応していただきました。自社だけでは手が届かない部分を補っていただくことで、「幅広い補助金に対応できる事務所」だと知っていただけるようになり、お客様やグループにとっての価値を高めることにつながっていると感じています。
検索・チャット・テンプレート・案件紹介・外部委託 5つの機能を組み合わせた活用法
補助金クラウド編集部:
導入後は、具体的にどのように補助金クラウドを活用されていますか。
西村さん:
主に「検索機能」「チャット相談」「テンプレート」「案件紹介サービス」、そして導入の決め手になった「外部委託サービス」の5つを活用しています。
補助金クラウド編集部:
それぞれの機能で、特に便利だと感じている点を詳しく教えていただけますか。
西村さん:
まず「検索機能」は、毎朝のルーティンとして1日1回必ずチェックしています。以前は週に1回、いくつものサイトを見て回っていましたが、補助金クラウドは都道府県や市区町村の補助金がまとまっており、情報は日々更新されるので、その日のうちに最新情報がつかめるようになりました。社内から急に問い合わせがあっても、すぐに答えられるのは大きな変化です。
そして、個人的に一番助かっているのが、御社の専門家に問い合わせできる「チャット相談」です。お客様から、あまり知らない補助金や細かい適用条件について聞かれると、以前は自分たちで一から調べるしかなく、回答まで何日もかかっていました。「わからないことがあっても相談できる先がある」という安心感はとても大きいですね。
志村さん:
運用の流れとしては、まず社内に補助金の問い合わせ窓口を設置し、社内から上がってきた案件のうち、自分たちで対応できるものは自分たちで進め、回答に迷うものはチャットで相談します。申請支援の段階では、補助金クラウドで提供されている事業計画書のテンプレートを参考にさせていただきながら支援を進め、自社での対応が難しい案件は御社に委託しています。
西村さん:
はい、テンプレートには、採択基準を満たすために何を記載すべきかというガイドが記載されています。直近は中小企業省力化投資補助金と中小企業成長加速化補助金の支援で活用しました。ガイドのとおりにお客様へヒアリングしていけば、事業計画書の骨子ができあがっていくので、非常に便利だと感じています。
志村さん:
また、「案件紹介サービス」を通じて、自分たちから案件に手を挙げることもあります。つまり、案件を「受ける」ことと「お願いする」ことの両方で活用しており、そのときのリソースに合わせて対応の仕方を選べるようになりました。
社内向け「設備投資支援サイト」で累計約170件の問い合わせ 補助金クラウドがもたらした支援体制の変化

補助金クラウド編集部:
補助金クラウドの活用によって、どのような効果や業務の変化がありましたか。
志村さん:
導入に合わせて、社内向けに「設備投資支援サイト」を立ち上げました。補助金クラウドの情報を材料にして、社内メルマガで発信したり、地域限定の補助金情報をサイトに掲載したりしたところ、これまでに累計約170件の問い合わせをいただいています。社内から自然と相談が寄せられる体制をつくることができました。
また、補助金だけを扱うのではなく、「補助金+優遇税制」をセットにした設備投資支援コンサルティングとして、サービスの標準化を進めています。以前は20時間以上かかっていた書類作成支援も、今では10時間程度と半分まで大幅に効率化することができました。
西村さん:
補助金クラウドがなければ、最新情報をキャッチアップすること自体が難しく、社内で相談を受け付ける体制をつくるのも難しかったと思います。情報を発信していくための基盤として、非常に助かっています。
志村さん:
ただ、申請書作成支援に関する社内体制の構築までは少し苦労した点はあります。従来、申請書の作成支援では、一から担当者が手書きで作成していたため、それを徐々に、補助金クラウドで公表されているテンプレートの活用や、自社専用の生成AIツールで独自のプロンプトを導入していくことで、前述の通り半分程度の効率化が実現しています。
「社内で補助金対応ができる」という認知が広がり、相談が集まる流れに
補助金クラウド編集部:
「設備投資支援サイト」の立ち上げをはじめ、補助金クラウドを導入されて、社内の皆さんや、お客様など社外の方の反応はいかがでしたか。
西村さん:
「設備投資支援サイト」を公開したのは、ちょうど社内で生成AIが使えるようになり、さまざまな取り組みを先行して進めていた時期でした。そうしたタイミングも重なって、社内での最初の反応はとても良かったです。
補助金については、もともと新しい補助金が出たとわかった時点で、営業活動の一環として社内に案内していました。サイトを公開してからは、多くの最新情報をよりスピーディーに届けられるようになり、お問い合わせにもつながっています。情報をお届けするスピード感については、社内でも評価してもらえているのではないかと思っています。
志村さん:
そうですね。サイトを通じて「補助金のことは社内で対応できる」と知ってもらえたことで、社員のあいだに「何かあればまず相談してみよう」という前向きな空気が生まれ、自然と問い合わせが集まる良い流れができました。
西村さん:
一方で、いただいたお問い合わせを実際の受注にどうつなげていくかが、今の課題だと感じています。現在は、ご案内から受注までの流れを仕組み化できるよう、工夫を重ねているところです。
「丁寧なチャット回答」に高い評価 さらなる活用に向けた期待

補助金クラウド編集部:
補助金クラウドの総合的な評価や、ご利用されている機能などについての率直なご意見をお聞かせください。
西村さん:
チャット機能は回答が丁寧で、チャットのサポート体制にはとても感謝しています。細かな質問にも的確に回答いただけますし、調べるのに時間がかかりそうな質問などは、事務局に問い合わせて確認してくださるので回答の正確さには大変満足しています。
志村さん:
そうですね。担当者の方による丁寧なサポートには、大変助けられています。今後に期待したいのは、補助金検索機能での絞り込みです。現在は条件によって数百件ヒットすることもあるので、その企業に合う補助金をピンポイントで探せるようになると嬉しいですね。そうなれば、お客様への提案リストとしてもさらにお渡ししやすくなると思います。
「知らなかったことでお客様が損をする」をゼロに 補助金支援を起点にグループ全体の価値向上へ
補助金クラウド編集部:
今後の展望について教えてください。
志村さん:
最終的に目指しているのは、お客様とグループ全体にとっての価値を最大化することです。個人の力に頼るのではなく、組織として補助金支援の体制をしっかり築き、「知らなかったことでお客様が損をする」状態をゼロにしたいと考えています。
グループ内には多くの顧問先様がいらっしゃいます。グループ全体で補助金をきちんとご提案し、対応できるようになれば、グループとしての支援の形が整いますし、お客様にも喜んでいただけるはずです。さらに、設備投資の支援をきっかけに会計顧問先とのつながりが深まれば、人事コンサルティングなど設備投資以外のご支援にも広がり、グループ全体の連携も強まっていくと考えています。
そうした付加価値の高い支援を通じて、お客様のニーズにしっかりお応えしていきたいと思っています。
いざとなれば外部委託できる安心感 日本経営から同業他社へのメッセージ

補助金クラウド編集部:
最後に、同業の皆さまへメッセージやアドバイスをお願いします。
志村さん:
実際に、同業の方に補助金クラウドをご紹介したことがあるんです。そのときお話ししたのは、繁忙期には外部委託できますし、逆に案件が少ないときには「案件紹介サービス」で案件を紹介してもらえるので、どちらの時期も助かっている、ということです。
外部委託先の選択肢としてはほかにもありますが、担当者の方が丁寧に支援してくださる安心感や採択実績も含めて考えると、やはり補助金クラウドがいいと思っています。
西村さん:
やはり、外部委託できるというのは大きいと思います。補助金の情報を知る手段は、今はいろいろありますよね。ただ、お客様にご案内したものを全部自分たちで支援できるかというと、なかなか難しいところもあって……。そうなると、自分たちで支援できない補助金は、最初からご案内しないという選択をしてしまいがちです。しかし、「いざとなれば外部委託できる」と思えれば、より多くの補助金を気兼ねなくご案内できます。ご案内から支援まで社内で一貫して対応できる体制をつくれるのは非常にありがたいですし、安心して活用できる。そこが一番大きなポイントだと思います。
まとめ|補助金クラウドで補助金支援を「組織の力」に
今回は、税理士法人日本経営の志村さん、西村さんに補助金クラウドの活用方法をうかがいました。
同社は、繁忙期のリソース不足と支援業務の属人化という課題に対し、日々の情報収集や疑問の解消には「検索機能」「チャット相談」、申請支援には「テンプレート」を活用しています。さらに、手が回らない時期は「外部委託」、案件が少ない時期は「案件紹介サービス」と、時期に応じて使い分けています。
また、補助金クラウドの導入にあわせて社内向けの設備投資支援サイトも立ち上げ、累計約170件の問い合わせが寄せられるなど、組織で設備投資支援に取り組む体制が整いつつあります。
繁忙期のリソース不足や属人化にお悩みの士業・会計事務所の皆さまは、ぜひ補助金クラウドをお試しください。
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